今週のこの指とまれ!

戯曲を声にする会】

◾️企画概要
戯曲を読む、という行為は俳優だけのものではない。俳優でない人が読んでも面白い。その確信があるので、いろんな友人たちとただ戯曲を読む、という遊びを行う。

◾️背景
先日、家の近くの友人と短編映画を撮った。ある友達に誕生日プレゼントとして僕が脚本を書いて、本当にノリだけで短い映画を撮った。一緒に演じた友人には演じる経験がなかったが、できあがった脚本を一緒に遊びで読んでみたら、「これ撮りましょうよ」と撮影が始まった。(読む前は「こんなの書いた〜」くらいで、「撮ろう!」と気張っていなかった。)
撮ることになり、セリフの練習をしたのだが、俳優でない彼にとっても楽しかったみたいだ。「『演じる』ってこんなに楽しんですね。」あまりに爽やかに言う彼の言葉が印象的だった。彼は元来、「話す」と言うことに苦手意識を持っており、誰かと一緒にいるときに、自分の考えを言葉にすることに難しさを感じているそうだ。「何を言おう」「どう言おう」そう考えてるうちに他の人で会話が盛り上がっていき、自分が置いていかれてしまう。仮に発言したとしても、自分の発語した言葉に違和感が残る。彼の言葉を借りて表現すると「常に胸に何かがつっかえている」らしい。そんな彼にとって決められたセリフ、と言うものは胸のつっかかりを取り除いて話すことができる至福の時間のようだ。
というわけで、いろんな戯曲を声に出して読むことって普通に面白いんじゃない?という考えの芽が僕の中に根付いた。俳優をしている僕でも実は上演を前提としていない、ただの遊びとして戯曲を読んだ経験がない。やってみたい。というのが今回の企画を思いついた経緯である。

◾️意図
企画概要と重なるが、シンプルに戯曲を声に出して読む、という体験は楽しい。だから、それを実践してみることで普段演じてない人も演じてる人も何か面白い体験になるのかも知れない。

◾️具体的な方法
セリフを読む、という行為は気恥ずかし。特にそれが俳優でなければなおさらだ。一緒に映画を撮った友人が楽しめたのは、現場に気心の知れた友人しかいなかったことが大きいように思う。なので基本的にはこの会は全員が全員を知っている、もっというと「仲のいい友達」で開催するのがいこうと思う。知り合い以外でも他の環境要因によって全員の心理的安全性が担保されているなら、実施しても問題なさそう。「楽しく読む」ことが目的だから気軽に行こう。

オンラインのビデオ通話で行う。
あらかじめ参加人数、男女比を確認した上で、その日に読む戯曲を選ぶ。図書館で借りてきたものをpdf化して共有する。
はじめにサッと役を決める。(後で入れ替えたりしても面白いかもしれない)
冒頭なのか、途中なのか、全部なのか、一部分なのか、わからないけれど、とりあえず読む。(そう考えるとまずはサクッと読める短編がいいのかもしれない)
読み終わったあと、感想を共有する。

◾️今後の展望
演劇の歴史を辿る旅。ギリシャ悲劇から現代口語演劇までの古今東西の戯曲を読むことで、演劇の発展の歴史を肌で感じるのではなく、声で感じていく。
それ以外にも、岸田賞受賞作品縛り、ノミネート作品などを読み比べすることで、なぜこの戯曲が賞を取るのか、などといった考察も面白いのではないか。さらに自分がどういうテーマやどういう質感の作品が好きかを体験することで「自分」という人間の輪郭がより鮮明になっていくのではないか。